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働きやすい職場づくりに関するアンケート結果

2026年07月01日

「働きやすい職場づくり」実態調査結果

地域企業が直面する職場づくりの現状と課題


■ 調査概要

本調査は、浜松商工会議所の会員事業所を対象に、働きやすい職場づくりに向けた取り組み状況や課題を把握することを目的として実施しました。 地域企業が人手不足や生産性向上といった課題に向き合う中で、どのような職場改善に取り組み、どのような成果や悩みを感じているのかをまとめています。

調査期間:2026年5月11日(月)~15日(金)
調査対象:浜松商工会議所 会員事業所
調査方法:メール配信によるオンライン調査
有効回答数:156件
回答企業の内訳:

回答企業の約9割が従業員300人以下の中小・小規模事業者であり、製造業が全体の4割を占めています。 浜松地域の企業の実情を反映した調査結果となっています。


■ 1.職場改善への取り組み状況

9割の企業がスタートしている「働き方改革」の今
驚異の「取り組み率90%」!職場改善は生存戦略へ

調査結果によると、「積極的に取り組んでいる(46%)」と「一部で取り組んでいる(44%)」を合わせ、全体の90%の企業がすでに何らかのアクションを起こしています。「特に何もしていない」という企業はわずか3%にとどまり、深刻な人手不足への強い危機感が現れています。


■ 2.企業が優先している取り組み分野

まずは「目に見える環境整備」から着手する企業が多数

人事評価制度の見直しや人材育成などの中長期的な取り組みも重要ですが、 現場ではまず「残業を減らす」「業務を効率化する」「職場を快適にする」といった、分かりやすく実行しやすい改善が優先されています。

Q2. 取り組んでいる・取り組む予定の分野 (複数回答可/N=151)

質問項目 回答数 回答率
1. 労務環境の改善 114 75%
2. 業務効率化・生産性向上 106 70%
3. 職場環境の改善 100 66%
4. 健康・メンタルケア 89 59%
5. コミュニケーション・組織づくり 78 52%
6. 人材育成・キャリア形成 75 50%
7. 評価制度・待遇の見直し 63 42%
8. その他 1 1%
回答者数計 151

解説:なぜ「環境改善」が先決なのか?

「人事評価制度の変更」などの複雑な社内改革よりも、まずは「残業カット」や「オフィス・工場の快適化」といった分かりやすい対策(=防衛的改善)を優先せざるを得ないのが、採用市場や離職防止における経営のリアルな緊急性を物語っています。


■ 3.取り組みの成果と課題

職場環境改善における「効果実感」の現状と見えてきた課題

職場改善の取り組みによる成果としては、生産性向上、従業員満足度の向上、離職防止などが挙げられました。
一方で、全体の約3分の1にあたる企業が「効果を実感できていない」と回答。制度を作っただけで満足してしまったり、従業員が「やってくれて当たり前」と慣れてしまったりすることが原因と考えられます。

Q3. 取り組みの成果 (複数回答可/N=151)

質問項目 回答数 回答率
1. 生産性・業務効率の向上 56 37%
2. 従業員満足度・モチベーション向上 53 35%
3. 離職防止・人材定着 50 33%
4. 効果の実感なし 50 33%
5. 職場の雰囲気・コミュニケーション向上 45 30%
6. 採用面でプラス効果 33 22%
7. 想定外の課題あり 5 3%
8. その他 2 1%
回答者数計 151

■ 4.業種別に見る職場づくりの特徴

業種別で見る!わが社の「最優先課題」はどこ?

職場づくりの課題は、業種によって異なる傾向が見られます。 自社の業種に近い課題を把握し、優先すべき取り組みを検討することが重要です。

業種別の主な傾向

製造業:労務環境・職場環境の改善が重要。現場の安全性や快適性が人材定着に直結。
サービス業:労務環境・業務効率化が重要。限られた人員・時間で成果を出す仕組みづくりが課題。
建設業:労働時間の適正化とデジタル化が急務。構造的な働き方の見直しが求められる。
卸売業:職場環境の改善が重要。オフィス環境や社内の雰囲気づくりが満足度向上につながる。


■自由意見から見える現場の本音

アンケートの自由意見からは、企業が働きやすい職場づくりに向けて前向きに取り組む一方で、現場で直面している現実的な課題やジレンマが浮き彫りになっています。
大きく分けて、以下の5つの傾向がみられます。

自由意見に見られた5つの傾向

(1)コスト・予算の限界と人員不足・属人化の課題
特に小規模事業者や中小企業において、設備投資や福利厚生にかける予算の捻出が難しいという声が多く見られます。また、少人数であるがゆえに1人が休んだ際の他の従業員への負担が大きく、属人化が解消できないという構造的な悩みが寄せられています。

(2)改善に対する「慣れ」と効果継続の難しさ
給与や職場環境を改善しても、従業員がその環境にすぐに慣れてしまい、モチベーションや満足度が長続きしないという「形骸化」に悩む声も目立ちます。

(3)コミュニケーション・人間関係とマネジメントの壁
働きやすい環境を整える過程で、世代間や性別による価値観の違いによる人間関係のトラブルや、管理職の負担増加が指摘されています。また、厳しく指導すると「パワハラ」と受け取られかねないという不安を抱える経営者・管理者の意見も散見されます。

(4)「働きやすさ(自由度)」と「生産性・公平性」のバランス
働きやすさ(権利や自由度)ばかりが先行し、社内のモラル低下や生産性の低下につながることを危惧する声も挙がっています。個人の事情に配慮する柔軟性と、組織全体の公平性をどのように両立させるかが大きなテーマとなっています。

(5)他社事例の共有や外部支援への期待
自社だけで解決策を見出すのが難しいため、他社の成功事例を知りたい、あるいは専門家(商工会議所など)の指導や情報交換の場を求める意見も多く見られました。


■ まとめ

90%の企業が、働き方や業務の進め方の見直しに取り組んでいる
労務環境の改善、業務効率化、職場環境の改善が優先的な取り組みとなっている
一方で、約3分の1の企業が「効果を実感できていない」と回答している
業種ごとに課題は異なり、自社に合った取り組みの優先順位づけが重要
自由意見からは、コスト・人員不足・マネジメント・公平性などの課題が見えている

 

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