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第26期正副会頭インタビュー/堀副会頭(1・2月合併号特集)

2026年01月05日

副会頭 堀 算伸 (ほりかずのぶ)
スズキ株式会社 参与

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環境・デジタル・人材 ─ 変化の時代を生き抜く企業の条件

変化を成長に変える共創の力
外国人材と共に描く成長戦略

昨年秋のジャパンモビリティショーで、スズキと中国のBYDから軽の電気自動車が発表されました。また、自動車のデジタル化・ソフトウェア化によってこれまでに無かった価値を提供する技術展示も見られました。

一方、ものづくりの現場においても環境対応とデジタル化が急速に進んでおり、この動きは大企業に限ったことではありません。自動車関連の中小企業が多い浜松にとっても、既にお取引の前提条件になりつつあるほどの変化です。

こうした環境変化に対応するには、そこにヒト・モノ・カネを適切に充てることができる「健全経営」が欠かせません。その第一歩が現場改善です。次世代自動車センターの顧問として浜松の企業を回らせていただくと、若手経営者や幹部を中心に、現場改善やデジタル化の活動に地道に取り組み、成果につなげている事例が想像以上に多いと実感しています。

成長パートナーとしてのインド

インドは今や、日本を抜いて世界第3位の自動車市場となり、それを支えるサプライチェーンが形成されています。ここに日本企業が参入するには、明確な戦略が求められます。現地企業にコストで勝つことは難しいでしょう。だからこそ、浜松の企業が持つ独自の技術を生かし、現地での開発によってスピード感を持って進めることが要になります。「もうけ」だけを目的に進出するのではなく、インド社会に貢献しながら自社も成長していくという長期視点を持つことも重要です。浜松の中小企業にとっても、現地企業との協業や技術提携などを含めて、海外展開の可能性は広がっています。

労働力の補完から共創へ

国内では人材確保が年々厳しくなっています。スズキでも、特にCASE※分野に対応する技術者の採用が難しくなり、2018年にインド工科大学からの直接採用を始めました。現在では、マルチスズキからの出向エンジニアも含め、多くのインド人材が日本人と切磋琢磨しながら活躍しています。

インドには、日本で働きたいと考える若者が多く存在します。中小企業でも、そこで働く魅力とキャリアパスをしっかり伝え、働きやすく住みやすい環境を整えれば、優秀な人材を採用できるチャンスは十分にあります。ただし、不足する日本人材の単なる置き換えではうまくいきません。決して上から目線にならず、文化や価値観の違いをお互いに尊重し、それを生かすことで新しい発想やスピード感が生まれます。

これからのモノづくり企業に大事なのは、環境・デジタル・人材の3つだと考えます。環境対応では、まず省エネといった身近な取り組みから始め、持続的で環境配慮型の工場づくりにつなげていく。同時にデジタル化を進めて生産性と業務効率を高め、そこで生まれた時間を使い、お客さまに選ばれ続ける強みをつくる。そして、全て最後は人です。国内人材の育成と並行して、グローバルな視点で高度人材を獲得し、共に活躍してもらう取り組みも必要です。健全経営を実現しながら積極的に変化に挑む姿勢を貫いていきましょう。(談)

※CASE……Connected(通信)・Automated/Autonomous(自動運転)・Shared & Service(共有)・Electrification(電動化)のモビリティの変革を表す4つの領域の頭文字をつなげた造語

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