10月号)はままつ起業家図鑑 未来を拓く挑戦者たち「いなさトレンド株式会社」
いなさトレンド株式会社 代表取締役
卸売業、小売業:規格外品の次郎柿を引佐町の生産者から買い取り、オリジナルの柿酢商品に作り替えて販売
2024年1月創業、浜松市浜名区
「わずか1カ月半で千本完売。
廃棄ゼロの夢が、見えてきた」
引佐町の特産品のひとつ「次郎柿」。その規格外品を活用し、オリジナルの柿酢商品「まるごと次郎柿」を開発したのが杉村氏です。Uターン後、地域おこし協力隊として規格外品の商品化に挑むも、試作は失敗続き。それでも多くの次郎柿が廃棄される現状を解決したいと、たどり着いたのが柿酢でした。
製造を引き受けてくれる醸造所を探し回り、直談判して現在の取引先と契約。2年で千本を売る計画のところ、1カ月半で完売し「廃棄ゼロの可能性が見えてきた」と話します。起業家カフェでの相談を通して法人化し、税理士の資金調達アドバイスで融資が実現。価値観の合う若手税理士も紹介され、経営の土台が固まりました。
「販売拡大とともに、引佐産次郎柿のブランド化や生産者が協力し合う仕組みをつくりたい」と力強く語る杉村氏。実店舗は持たず、柿の生産と柿酢の製造、卸売りの拡充に注力すると方針を定め、活動を続けています。
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杉村 剛 SUGIMURA TSUYOSHI
●1987年、浜松市生まれ
●9歳でテニスを始め、高校卒業後にプロテニス選手の養成学校へ進学。米国老舗スポーツ用品メーカーとプロ契約を結ぶ。2015年に手首の不調により引退すると、鹿児島県の与論島に移住し宿泊業に従事する。22年、Uターン先に引佐町を選び、浜松山里いきいき応援隊に加入。廃棄処分される次郎柿を使ったオリジナルの柿酢商品を企画開発した
●休日の過ごし方: 息子のモデル活動の付き添い
●好きな言葉:淡々と、丁寧に
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