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7月号)コストゼロでできる!今すぐ試せる求人術

2025年07月01日

コストゼロでできる!今すぐ試せる求人術

無名企業が応募したい企業に変わる!五感で考える採用改善

人間は2つ以上の感覚を刺激されると、興味関心が強まり記憶に残りやすいと言われています。トンカツの映像を眺めるよりも、トンカツの映像にプラスして揚げている音や匂いが加わるとより食欲が刺激されることに似ています。魅力的な求人広告を書く上で、うまい言い回しやライターのプロである必要はありません。視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚の五感をちょっと意識して、御社の魅力や改善点を紐解いていきましょう。

ひとつ例をあげて解説していきましょう。社長とその奥様を中心とした数名で営む小さな電気工事会社のお話です。長年の苦労が身を結び、業績が拡大するなか、はじめて事務員さんを募集することになりました。ところが、応募はあるものの、来る人来る人みんなにお断りされてしまいます。「うちみたいな小さな会社は、採用は難しいのだろうか……」と社長も気を落とされていましたが、その理由を探るために、五感で紐解いてみました。すると、興味深いことがわかったのです。

夕方5時、屋外での仕事を終えた男性社員が戻ってくると、社内は汗とほこりの匂いで充満し、社内はさながら男子校の部室のよう。ほぼ男性だけの職場環境だったこともあり、室内の男臭さに誰も気がつかなかったのです。その日から「現場から帰ってきたら服はすぐ洗濯機に入れること」「体をきれいにした状態で事務室に来ること」を社員たちに徹底させたのです。それからしばらくして、採用した女性事務員さんには快く内定承諾をいただいたのでした。

今回は匂いだけにフォーカスしたシンプルな例でしたが、五感を意識して会社の魅力や、今回のケースのように改善すべき点を探っていくプロセスは、非常に有効です。ぜひ、試してみてください。

さて、この五感で探る際に心がけていただきたいことがあります。

それは、部署や年齢、役職が違う人同士で一緒に考えて意見を出し合うことです。なぜなら、創業以来30年勤める中年男性の部長と、去年入社したばかりの若手の女性社員では、同じフロアで働いていても見えている景色が違うからです。特に夏場などは、男性社員にとっては社内が「暑い」と感じていても女性社員には冷房が効きすぎて「寒い」と感じているかもしれません。冷房の効き具合など、採用とはなんら関係のない話にも聞こえるかもしれませんが、小さな気づきが採用を大きく進展させることも多いのです。

一般社団法人 求人広告ライター協会
代表理事
関根コウ(せきね こう)
1981年生まれ。20代より求人メディアの制作職に従事し、これまで全国のご当地求人メディアなど1万件以上の求人広告を作成。2018年に「一般社団法人 求人広告ライター協会」設立。現在は、企業の採用支援におけるアドバイザーとして、求人広告の改善提案、個別相談、講演活動などを行いながら、2万件以上の採用プロジェクトに携わる。著書に『求人応募をしても応募がない・採用できない会社に欲しい人材が集まる方法』(現代書林)。

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