
浜松は昔から繊維産業が盛んだったこともあり、フェルトや合繊を扱う会社が多くあります。なかでもフェルトは、弾性と保温性に優れる素材であるため、服飾、帽子、敷物など幅広い分野に古くから利用されており、浜松のメーカーは優れた加工技術を持っていました。昭和28(1953)年頃、アメリカからマーキングペンが日本に入ってくると、日本の文具メーカーは国産化のための開発に着手しました。サインペン、マジックペン、蛍光ペンなどのペン先は、フェルトや合繊・プラスチックでできていますが、このペン先開発はフェルトの適当な弾力を出す工夫がいるため大変難しいものです。当時、フェルト帽を製造していた浜松市の帝国製帽株式会社(現テイボー株式会社)は試作・製品の改良をかさね開発に成功。その後も当初インキ漏れの欠陥があるために製品化できなかったプラスチックペン先の開発も可能となり、現在ではペン先の多くがテイボー(株)で製造されるまでになりました。 フェルトなどを利用したマーキングペン先は、「毛細管現象」を応用したものですが、現在この現象はコスメティック分野で使われているアイライナーの筆先などを例として、幅広い分野の製品開発に応用されています。 また、機械加工では難しい極めて小さな金属部品を生産することができるMIM(金属射出成形法)という先端技術を応用することで、ペン先だけでなく、医療機器、精密機械の部品などをはじめとする新しい分野の製品づくりにも大きな可能性が広がっています。 ペン先の生産:年間36億本、国内シェア約70% 【もくじに戻る】 |
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