〜 浜納豆 〜
徳川家康も愛した伝統の味

 糸をひかない納豆をご存じでしょうか?別名「塩辛納豆」。または、遠く中国から伝わったという史実などからか「唐納豆」ともいわれ、栄養化は高く魚肉の食べられない寺などで、大切な栄養源となっていました。今では、京都の大徳寺納豆と浜松市の近郊三ヶ日町にある大福寺の「浜納豆」に伝統の味が残されています。

 「浜納豆」は遠州地方の珍味のひとつにもあげられ、その歴史は400年とも600年とも言われています。足利義勝や今川義元、豊臣秀吉などの武将などにも好まれ、特に徳川家康はこの「浜納豆」がお気に入りで、江戸幕府の歴代将軍に献上されていたとも伝えられています。

 味は納豆というよりも、味噌を小さくこねたような感じで、山椒の皮の風味が利いていて、お茶漬けやあたたかいごはんにかけていただくととても美味しい食べ物です。

 作り方は、寛永年間の「料理物語−萬聞書−」にも記されていますが、蒸した大豆を発酵させてつくる糸引き納豆とは大きく異なります。大豆を煮てせいろでゆっくりと蒸して、一旦冷さまし、香煎(こうせん)と種麹(たねこうじ)をふりかけ2日間かけて、麹室で発酵。そのあと熱が出始めたら、むらなく返しながら冷えるのを待ちます。その後、塩水につけてさらに2ヵ月半から3ヵ月も寝かせ、天日で干してようやく完成するのです。このように浜納豆づくりは大変手間のかかるものですが、こうして伝統の味は守られ伝えられています。

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