
大正8(1919)年11月に、「蒸気機関車C51型」の第1号車が「鉄道院浜松工場」で誕生しました。鉄道院浜松工場は、現在のJR東海浜松工場で、 東京−大阪間に東海道線を走る機関車や客車を修理・点検の工場として設立されました。浜松の市制施行の翌年、大正元(1912)年のことでした。やがて第1次世界大戦後の好景気によって、輸送力の向上が急務となり、より高性能の蒸気機関車が求められるようになりました。さらに「鉄道院によって優秀な車両製作をすることにより、民間工場への刺激を」という狙いもあり、浜松工場に新型機関車製造の要請がきたのです。修理専門工場といいながらも、浜松工場は優秀な人材も豊富で、また工作機械の自製も行っていました。しかし従来ある修繕の仕事に加えて新型車両の製造と、技術者たちは大変な苦労でした。残業続きで、図面を家に持ち帰って調べるということもしばしばあったといいます。 しかし、こうして完成した「蒸気機関車C51型」は、世界最大と言われた動輪直径1750mmを採用した「速い機関車」で、1750mmという動輪サイズがそれ以後の幹線機関車の標準径となったことでも画期的な機関車といえます。その高い性能は、浜松工場の技術水準の高さを内外にアピールし、また、こうした高い技術力は技術者を介して、市内民間工場に伝えられることとなり、浜松の産業発展に大きな影響を与えたのです。 ちなみに、「デゴイチ」の愛称で知られる蒸気機関車D51型も第1号は鉄道院浜松工場生まれ。全国で作られた全1100両のデゴイチのうち69両が浜松で製造されたのです。 【もくじに戻る】 |
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